EXPOST VOL.4
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EXPOSTEXPO(万博)+POST(新聞)の造語[エキスポスト]廃校舎がパビリオンに 万博の達人の楽しみ方 夢洲と淡路島結ぶ点と線 24・56・7INDEXNov.2023→8面に続く今年7月に大阪・中津で開かれたEXPO 酒場には万博の公式キャラクター「ミャクミャク」も駆けつけた(demo!expo 提供)サンケイ総合印刷 / 真生印刷 / デジタル総合印刷 / LAB.AS2025年の大阪・関西万博を街から勝手に盛り上げようと、民間のチームが「demo!expo(デモ!エキスポ)」という活動を続けている。万博に興味がある人が集まる交流会を全国で開いたり、関西各地の街を舞台に万博と連動したイベントの開催を企画したり…。多くの人を巻き込んで、誰でも参加できる万博を目指す大きなムーブメントになりつつある。「日本を変える最後のチャンス」「マイナスのイメージがあったが、そうではないことが分かった」9月中旬のある夜、お酒を飲みながら万博について語り合うイベントが大阪・本町のカフェで行われた。d e m o ! e x p oが 2 0 2 2年 4 月から各 地で開いている「EXPO酒場」。この日は会社員や団体職員、建築家ら組織も世代も異なる約 30人が参加した。EXPO酒場は手を挙げた人が「店長」になる1日限定の交流イベントで、誰でも参加できる。当初は関西中心だったが、活動に共鳴した人から「うちでも開きたい」と声がかかり、今では北は青森から南は鹿児島したのが2005年に訪れた愛知万博だ。「たくさんの国の人が集まり、多様な文化やアイデアがそこにある。楽しい空間だった」。そんな万博のような交流の場を目指してEXPO酒場を誘致。昼の12時に始まった酒場は午後 8時まで続き、来場者は外国人住民を含め約 1100人にのぼった。EXPO酒場の開催回数は9月末時点で30回、参加者は延べ3000人にのぼる。地域活性化に取り組む市民や自治体、企業、大学の担当者、さらに万博を主催する日本国際博覧会協会の関係者も参加するようになった。交流会をきっかけに、新しいプロジェクトやコラボレーションも次々誕生している。こんなムーブメントを生み出したdemo!expoとは、誰がいつ始めた、どんな活動なのか‐。まで全国で行われるようになった。今年2月に中小企業の街・大阪府八尾市で開催されたEXPO酒場には会社経営者やアーチストら約120人が参加した。店長の松尾泰貴さんは八尾市役所の産業政策課で働いたり、経済産業省に出向したりした後、市内のインテリア製造・販売会社に転職した経歴を持つ。現在はものづくりの現場を市民に見学・体験してもらうイベントも企画している。「中小企業経営者も万博に関わりたいと思っているが、方法が分からないし、資金もない。それなら万博に来るお客さんを八尾に呼べばいい」そう考える松尾さんらが取り組んでいるのが、町工場とアートをつないで新しい価値を生み出し、八尾を万博の「サテライト会場」にすること。EXPO酒場では参加者から様々なアイデアが出た。滋賀県湖南市で同じ2月に開かれたEXPO酒場はブラジル料理などのキッチンカーが出店し、サンバチームも登場する国際色豊かな集まりとなった。湖南市は住民 5万4000人の約7%がブラジルなどの外国籍。店長となったデザイナーの柴崎寛子さんは4年前に移住してきたが、日本人と外国人住民の間に見えない「壁」があるのが気になった。その時思い出大阪・関西万博応援マガジンVOL.04TAKE FREEdemo!expo 全国に拡大中万博は私たちが勝手に盛り上げる

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