EXPOST VOL.5
1/8

EXPOSTEXPO(万博)+POST(新聞)の造語[エキスポスト]Apr.2024→4面に続く大型ディスプレーに挟まれた渓谷のような空間が現れるアメリカ館の完成予想図(©Trahan Architects)サンケイ総合印刷 / 真生印刷 / デジタル総合印刷 / LAB.AS2025年大阪・関西万博の開幕まであと1年。残念ながら盛り上がりには欠けるが、その原因の一つは「万博の華」といわれる海外パビリオンの建設の遅れだろう。だが、参加各国がこれまでに公表した計画をみると「ぜひ入ってみたい」と思うような魅力的なデザインのパビリオンが多い。公開された情報はまだ少ないものの、現時点で注目する海外パビリオンについて万博に詳しいブロガーやマニアに聞いた。「日本の文化や伝統を理解したうえで、それを独自に解釈し、自国のPRにつなげようとする海外パビリオンが多いと思います」。都市開発をテーマにしたブログを運営するロングさんは、そう指摘する。3月8日に概要が発表されたイギリス館は積み木のような箱形の2つの建物で、外壁に巨大なLEDディスプレーが取り付けられている。公開されたイメージでは、昔のコンピューターゲームのようなドット絵で描かれた英国の地図や人物が LEDに映し出された。「明らかに任天堂やソニーをリスペクトしたものです。前回開催されたドバイ万博などで高い評価を得た英イマーシブ・インターナショナル社が参画していますから、どんな展示になるのか楽しみです」サウジアラビア館は同国と大阪の共通点として「市場」をイメージしたデザイン。アメリカ館は日本特有の美意識である「わび・さび」に着想を得たという。万博に参加するのは161カ国・地域、9国際機関(3月14日現在)。このうち55カ国が「Aタイプ」という自前でのパビリオン建設を計画している。工事の遅れが指摘されているのも、このAタイプだ。主催する日本国際博覧会協会はガイドラインで建物の高さを原則12m以内に制限しているため、パビリオンは全体的に小ぶりだ。「1970年大阪万博は国威発揚で建物の高さや大きさを競ったが、今回はデザインやコンテンツが勝負となります」とロングさん。オーストリア館は巨大な楽譜のオブジェが目を引く。中国館は伝統的な巻物、オーストラリア館はユーカリ、インドネシア館は船をモチーフにしている。建物の資材も自然素材やリサイクル可能な素材が「望ましい」とされ、木材などを使用するパビリオンが多い。スイス館は合成樹脂の球体で、万博閉幕後は家具にリサイクルされるという。また、多くのパビリオンが再利用を前提としたデザインをしている。ロングさんは「設計には世界の名だたる建築家たちが参加しています。その作品が集結するのは今の日本ではなかなか見られないことです。そして多くのパビリオンは自国の料理を提供するレストランを併設します。これも今から楽しみです」と語った。万博に新キャラクター ? 3月14日、東京都内で行われた記者会見に「ミャクミャク」とともに現れた謎の銀色のキャラクター(産経新聞社提供)。その正体は…。→2面に記事大阪・関西万博応援マガジンVOL.05TAKE FREE大阪・関西万博開幕まで1年この 海 外 パビリオンに 入りたい!

元のページ  ../index.html#1

このブックを見る