2 Apr.2024 VOL.05 ■電力館が公式キャラを発表電気事業連合会は3月14日、大阪・関西万博に出展するパビリオン「電力館 可能性のタマゴたち」の公式キャラクターが「可能性のタマゴ」に決まったと発表した。パビリオンの外観をイメージした銀色の卵から手足が突き出たキャラクター。会見には万博公式キャラクターの「ミャクミャク」も駆けつけた(1面に写真)。来館者は卵型の端末を持って館内を回るという。■2030年万博はリヤドで開催2030年万博をサウジアラビアの首都・リヤドで開催することが昨年11月、博覧会国際事務局(BIE、本部・パリ)の総会で決まった。韓国・釜山やイタリア・ローマも候補地にあがっていたが、BIE加盟国による投票でサウジは3分の2超となる119票を集めて圧勝した。「変化の時代 共に先見性のある明日へ」をテーマに、30年10月1日〜31年3月31日に開かれる予定だ。■アプリで温室効果ガス削減促す日本国際博覧会協会は、脱炭素社会の実 現 に 向けて個 人 に 取り組 みを促 す「EXPOグリーンチャレンジアプリ」の配信をスマートフォン向けに開始した。ゴミ拾いやマイボトル利用など温室効果ガス削減につながる行動をすればアプリでポイントをもらえ、景品が当たる抽選に参加できる。■タグラインは「ワクワクする未来へ。」日本国際博覧会協会は、「ぜんぶのいのちと、ワクワクする未 来 へ。」(Towards a brighter future for all)という大阪・関西万博のタグライン(スローガン)を制定した。「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとする万博で得られる体験や感動を国内外の人にメッセージとして伝えるのが目的。閉幕までポスターやデジタルサイネージ、ステッカーなどに掲載するという。■ルクセンブルク館、交野市に移築へ大阪府交野市は3月26日、大阪・関西万博に出展するルクセンブルクの代表団と、万博終了後に同国のパビリオンを市内に移築する趣意書を締結した。パビリオン再利用に関する締結は全国で初めて。万博閉幕後も活用されることになった大屋根( 産経新聞社提供 )ダイキン工業とサントリーホールディングスが共同出展する水上ショーのイメージ大阪・関西万博のシンボルとして建設が進むリング状の大屋根について、万博を運営する日本国際博覧会協会(万博協会)が閉幕後の活用案を公募したところ、20件の提案が寄せられた。展望台として現地で保存する案も含まれ、万博協会は今年6月にも活用の方向性を決める方針だ。大 屋 根は高さ12〜20m、一 周 約2km。水平投影面積(真上から見た面積)は約6万㎡で、完成すれば世界最大級の木造建築物となる。屋上の展望歩道から会場全体や瀬戸内海を見渡すことができ、屋根の下は会場の主導線となるほか、雨風や日差しを遮る空間としても利用される。閉幕後は撤去する予定だったが、344億円の建設費に批判が根強いため、万博協会が現地保存も含めた活用案を公募していた。応募したのは自治体や学校法人、建設会社、家具メーカーなど。大屋根の全部や一部を会場内に残して展望台とする案のほか、駅や仮設住宅、歩行者デッキの柱や骨組みに使ったり、家具やベンチに加工したりする案が寄せられたという。万博協会は来年初めに引受先を決める公募を改めて実施する予定だ。大屋根は、万博の会場デザインプロデューサーを務める建築家の藤本壮介さんがデザインした。「多様でありながら、ひとつ」という万博の理念を表しているという。工事は3月段階で建設工程の7割まで進んでおり、今年9月ごろに完成する予定。その後、エスカレーターや照明の取り付け、屋上部分の植樹などが行われる。藤本さんは住宅から博物館、ホテルまで様々な建築を手がけ、代表作に「東京アパートメント」「ハンガリー音楽の家」「白井屋ホテル」がある。最近では屋根に梅など約40種類の樹木を植えた太宰府天満宮(福岡県太宰府市)の「仮殿」が話題となった。福島県産木材を使用「復興の象徴に」大屋根の建設には京都・清水寺の「清水の舞台」にも使われた、木材を格子状に組み上げる工法を採用。柱や梁の一部に東日本大震災の被災地、福島県浪江町で造られた集成材が使用されている。製造しているのは、2021年に完成した「福島高度集成材製造センター(FLAM)。国内では珍しい、中・大型断面の集成材を原木から一貫生産する工場で、木造高層ビルや教育施設向けに出荷している。複数の木材を接着剤で貼り合わせて1枚の板にした集成材は強度が高いのが特徴。今後の需要拡大が見込まれている。FLAMの集成材は福島県産の杉木材を使用しており、関係者は「大屋根で福島の復興を世界にアピールしたい」としている。 大阪・関西万博でダイキン工業とサントリーホールディングス(HD)が共同出展する水上ショーのタイトルが「アオと夜の虹のパレード」に決まった。約 300 基の噴水を使って、日没後に毎日開催する。ショーは、月夜に虹がかかる時、生きものたちの祝祭が開かれるという言い伝えが残る島を舞台に、主人公の子ども「アオ」が多様な生きものたちと交わり、心を通わせていくというストーリー。2020 年東京パラリンピックの開会式でプロジェクションマッピングの演出を手がけたクリエイターたちが参加する。大屋根内側の水面「ウォータープラザ」に、水のスクリーンを作り出すモニュメントを建 設。幅 約 200m、奥行き約 60m のエリア内に噴水のほか、照明やレーザーなど様々な演出装置を設置する。演出に使う水は海からくみ上げ、再び海に戻すという循環サイクルによって環境への負荷を軽減するという。ダイキンとサントリー300基の噴水で毎日水上ショーシンボル・大屋根 閉幕後も活用へ「展望台」など20件の提案集まる
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