EXPOST VOL.6
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EXPOSTEXPO(万博)+POST(新聞)の造語[エキスポスト]Oct.2024関大万博部の学生たちは9月上旬、「電力館 可能性のタマゴたち」(右側のドーム状の建物)の建設現場を訪れ、スタッフから話を聞いた。左後方は大阪・関西万博のシンボル・大屋根リング=大阪・夢洲サンケイ総合印刷 / 真生印刷 / デジタル総合印刷 / LAB.AS「Z世代」と呼ばれる若者たちが、開幕まで半年に迫った2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)を盛り上げようと様々な企画を練っている。万博に出展するパビリオンと一緒にイベントを考えたり、世界中の学生たちとオンラインで合奏するコンサートを計画したり…。それぞれの思いを胸に、万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」に挑もうとしている。「Z世代らしいイベントを考えてください」。夏休み中の8月、関西大学千里山キャンパスで、万博に「電力館 可能性のタマゴたち」を出展する電気事業連合会がワークショップを開いた。参加したのは「関大万博部」の部員9人。万博会期中、屋外ステージで開催するイベントのアイデアを出してもらうのが狙いだ。関大万博部は23年に発足。約 170人の部員は「万博のワクワク感を伝えたい!」と、絵文字を使って海外の人と交流を深めたり、防災意識向上のため賞味期限が迫った非常食でアレンジ料理を創作したりする8つのプロジェクトに分かれて活動している。阪府内 40大学でつくる「大学コンソーシアム大阪」と協定を締結。大学側は万博での活動を学業の単位に認めるなど教育や研究への活用を検討する。万博での経験が若者たちの成長をどう促すだろうか。誘致段階から大阪・関西万博に関わってきた橋爪紳也・大阪公立大学研究推進機構特別教授は「博覧会は開くのが目的ではなく、手段にすぎない。若い人たちには万博を世界で活躍するきっかけにしてもらいたい」と話している。 →2面と4・5面に関連記事 シンガポール館のマスコット、マーリーとミャクミャク(シンガポール政府観光局提供) →3面に記事大阪大学では学生団体「a-tune(ええちゅーん)」が、阪大発のベンチャー企業が開発した電子楽器を使って万博を舞台に世界中の学生たちとオンラインで合奏することを目指している。「音楽」という世界共通のコミュニケーションツールで、言語の違いから関わりを持てなかった人同士をつなげるのが目標だ。10月19日には「若者たちの万博にかける想い」がテーマのシンポジウムと演奏会を阪大で開く。大阪スクールオブミュージック専門学校の学生たちは2025年6月、万博会場のEXPOホール「シャインハット」で白血病をテーマにしたミュージカルを公演。立命館大学の万博学生委員会「おおきに」は今年7月、万博のテーマ事業プロデューサーの一人、中島さち子さんとの意見交換会を開いた。大阪公立大学や阪大、奈良女子大学の学生たちは万博をきっかけに関西の活性化を目指そうと、大学の枠を超えて「学生団体くみひも」というグループを結成した。目標を大きく上回る約 5万5000人の応募があった万博のボランティアも年代別で最も多いのは10代の23.6%。20代と合わせると4割を占めたという。万博を主催する日本国際博覧会協会は8月、多くの大学生に万博のイベントなどに参加してもらうため、大大阪・関西万博応援マガジンVOL.06TAKE FREE関西の大学生ら様々な企画でZ世代「万博のワクワク感伝えたい」

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