EXPOST VOL.7
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4 が重は球菱 打 像い大年ホ壁て 東阪あ大メインショーが上映される三菱未来館のシアター。天井まで広がるディスプレーで没入感のある映像を体験できる。現在は座席が取り三菱未来館の夕景(三菱大阪・関西万博総合委員会事務局提供)日本の自然と日本人の夢人と海すばらしい地球・人間生命としての地球、そして人間の明日いのちの始まり、いのちの未来付けのある映像作品になったという。脚本は「ドラえもん」や最新の「ポケモン」シリーズの佐藤大さん、音楽はジブリ作品などを手がけた村松崇継さん。ツアーのナビゲーションを担当するキャラクターの「ビビ」と「ナナ」は東京五輪・パラリンピックの公 式マスコットで知られるイラストレーター、谷口亮さんが考案した。監督は電通ライブチーフ・クリエーティブディレクターの加藤友之さん。大阪万博では円谷英二、伊福部昭、星新一、福島正美、真鍋博という第一線で活躍していたクリエイターたちが参加したが、今回も豪華な顔ぶれだ。映像制作は日本、オーストラリア、タイの3カ国のデザイナーやクリエイターたちによるグローバルなチームが担当した。メインショーが上映されるシアターには床から天井まで広がる高さ9m、幅11mの大型高精細ディスプレーが設置され、観客は座席に座って没入感のある映像を鑑賞する。メインショーの上映時間は8分半。パビリオン内に定員100人のシアターが2カ所設けられ、時間をずらして上映する。事務局は1日の入場者を最大7000人、会期中に120〜130万人と見込んでいる。大阪万博の1155万人と比べるとずいぶん控えめだが、今回は予約制を導入するため入場者数は限られるという。子どもたちに見てもらいたい幅広い年齢層をターゲットにしているが、小美野さんが特に見てほしいのは2050年に社会の中核を担っている世代。今は10歳から15歳の子どもたちだ。「地球に生命 大な建物だったが、今回は2階建て延べ床面積2100㎡。建物の外装に半透明のポリカーボネート材や鋼製足場板などの工業製品を使用した。これらの資材は万博閉幕後、別の現場に回すことを想定している。「地上に浮かぶマザーシップ」。三菱未来館にはそんな呼び名がある。20本の鋼管杭を基礎としたうえで地面を半地下状に掘削し、その上に建物を浮かべたような構造になっているからだ。入場時の待機スペースとなる半地下の空間は風通しがよく、暑さや雨風をしのげるため、入場者以外にも開放する。すでに展示工事が終わり、開幕に向けた最終準備が進んでいる。太古の深海から火星へ入場者は宇宙船に乗り込むように待機スペースから階段でパビリオン内に入り、5分半のプレショーを見学する。その後、エスカレーターでシアターがある2階へ。ここで上映されるのが「JOURNEY TO LIFE」というメインショーの映像コンテンツだ。地球の生命は40億年前に深海で生まれ、5億年前に陸上に進出した。恐竜の時代などを経て人類が登場し、やがて宇宙へ。メインショーでは太古の深海から約7500万km離れた火星まで時空を超え、いのちを巡る壮大な旅がVFXや3DCGによる迫力ある映像で描かれる。観客は「バーティカルシャトル」という乗り物に乗り、生命に関わるさまざまな現場を目撃するという趣向だ。生命の起源解明に迫るなぜ目的地は火星なのか。地球と兄弟星とされる火星の地下には液体の水が残っており、生命がいる可能性が指摘されている。火星を探索することは、生命の起源解明につながるかもしれないからだ。科学的な正確性を確保するため、生命の起源や宇宙での生命についての研究の第一人者、関根康人・東京科学大学(旧・東京工業大学)教授に総合監修を依頼。エンターテインメントに偏らず、学術的な裏Feb.2025 VOL.071970年 1975〜76年 沖縄海洋博 1985年 1990年 2005年 2025年 「三菱未来館」。この名前を聞いただけで、子ども時代に1970年大阪万博を体験した世代はワクワクするだろう。三菱グループが大阪万博に出展した同パビリオンには会期中に1155万人が入場した。とくに子どもたちの間で人気ナンバーワンだった。三菱グループはその後、国内で開かれた万博に同じ名前で参加してきた。その三菱未来館が大阪・関西万博で大阪に帰ってくる。今度はどんなパビリオンになるのか。大阪万博とのつながりはあるのだろうか‐。開幕に向け準備を進めている三菱大阪・関西万博総合委員会事務局を訪ねた。参考にしたのは愛知万博「『大阪万博の答え合わせをするのか』とか『続編になるのか』とよく聞かれるのですが、連続性はないんですよ」。そう語るのは小美野(おみの)一事務局長だ。三菱グループは万博に出展するたび、グループ各社からメンバーが集まって事務局を組織する。2021年に発足した大阪・関西万博の事務局が参考にしたのは大阪万博ではなく、直近の2005年に開かれた愛知万博(愛・地球博)の運営方法だった。パビリオンのテーマも連続性より、その時代にあったものを重視するという。大 阪 万 博で は 東 宝 の 大 物 映 画プロデューサーだった田中友幸が制作を統括したが、今回は参加申請する段階で、事務局メンバーが外部の意見を聞きながらコンセプト作りから始めた。「三菱未来館だからといって無条件に出展を認められるわけではありません。応募要領を読み込み、『今の時代に求められるものは何か』を真剣に議論しました」と小美野さんは振り返る。こうして「いのち輝く地球を未来に繋ぐ」というコンセプトが決定。「いのちの起源と未来を探るため、未知なる深海から遥かなる宇宙へと時空を超えた旅に出かける」という展示内容の構想もまとまった。パビリオンは環境負荷をできるだけ抑えたのが特徴だ。大阪万博は4階建ての巨三菱グループが出展した万博とパビリオンのテーマ大阪万博 つくば科学博 大阪花博 愛知万博(愛・地球博) もしも月がなかったら大阪・関西万博 EXPO’70で子どもたち受け継がれる三菱未来

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