EXPOST VOL.8
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「 写真㊤みんなで足踏みしてエネルギーをつくる振動力発電のコーナー同㊥ 核融合では青色と赤色の玉をタマゴにかき集める同㊦ 「いのちの輝き」を表現した光と音のショー(写真はいずれも電気事業連合会提供 )「電力館 可能性のタマゴたち」には屋外ステージがあり、会期中にさまざまなイベントが開かれる。「パビリオンデー」の5月10日には、お笑いタレント・小島よしおさんによるエネルギーについてのトークイベントが行われるほか、科学実験ショーや影絵ショーの開催を予定している。次に通されたのは真っ暗な部屋。突然、立体的に配置された無数のLEDが音楽にあわせて輝き始めた。タマゴも連動して点滅する。万博のテーマでもある「いのちの輝き」を表現した光と音のショーだ。最後に1階に降り、棚にタマゴを置くと自分が集めたエネルギーの数が表示される。壁には、体験エリアで紹介した28種類の新エネルギーなどの詳しい説明も。ショップも併設され、ピンバッジなどを販売している。とくに高さ2m以上ある巨大ガチャガチャは子どもたちの人気を呼びそうだ。最初から最後まで「タマゴづくし」の電力館。「シンプルで分かりやすい展示を目指した。次の時代を担う子どもたちにエネルギーの可能性を感じてもらいたい」と岡田康伸館長と話す。所要時間は約45分。幕した。「未来社会への貢献〜次世代への解〜」をテーマに、さまざまなイベントや展示を行う。会期も万博と同じ10月13日まで。「都市びらき」から今年で31年目となるけいはんな学研都市には12の文化学術研究地区(約3600ha)があり、150を超える研究施設や大学が立地。都市内のニュータウンに約25万人の住民が暮らしている。けいはんな万博は、万博を機に都市をさらに活性化しようと計画された。「ロボット・アバター・ICT(情報通信技術)」「ウエルビーイング」「スタートアップ」「サイエンス&アート」の4分野で、研究施設や交流拠点「けいはんなプラザ」などを会場に最新の研究や技術を分かりやすく紹介する。5月25日に京都府精華町のせいか大通りで開かれる「けいはんなアバターチャレンジ2025」では、アバターロボットを使った「買い物競争」などのイベントを行う。一般の人が参加できるプログラムもある。大阪・関西万博には、子どもたちが喜びそうなパビリオンがいくつかある。電気事業連合会の「電力館 可能性のタマゴたち」もその一つだ。タマゴ型のデバイス(端末)を使って、ゲーム感覚で未来のエネルギーについて学ぶことができる。大屋根リングの手前にある、地面に半分埋まった大きなタマゴのようなパビリオンが電力館だ。表面にさまざまな形をした銀色の不燃膜材を352枚貼っており、天候や時間帯によって見え方が変化する。館内に入ると色とりどりに光る80個のタマゴが並んでおり、入場者は1つ選んで首から下げる。デバイスは直径10cm、高さ13cm、重さ310g。展示内容などに連動して光ったり、震えたりするようになっている。照明を落とした最初の部屋に入ると、モニター画面に人類のエネルギー利用の歴史やカーボンニュートラルの重要性を紹介する映像が流れる。最後にナレーションが「未来を切り開くエネルギーの可能性をタマゴでたくさん集めてください」と呼びかけると、全員のタマゴが一斉に白く光った。その後、入場者はエスカレーターで2階へ。今度の部屋は床や壁、天井が白一色で、28種類の体験型展示が並んでいる。丸いテーブルに座ってタマゴを置くと、天井から投影された青色と赤色の玉が卓上に次々と現れる。それを手でかき集め、タマゴにくっつけるとポイントになる。原子核同士が融合して膨大なエネルギーを生み出す核融合の原理が分かる展示だ。制限時間は1分間。2色の玉は同時に集めなければ核融合反応が起きないため、意外と難しい。10人が同時に参加でき、力を合わせればポイントを稼げる。人の動きなどによって発生する振動を電気エネルギーに変換する振動力発電のコーナーでは、15人がスクリーンの前で一斉に足踏みしてエネルギーを作り出す。このほか、「波力発電」「ペロブスカイト太陽電池」「無線給電」などに混じって「うどん」というコーナーも。実は廃棄されるうどんを使った発電も研究されているという。展示に詳しい説明はなく、ゲームを楽しみながら直感的に新しいエネルギーや技術の仕組みが分かるようになっている。このエリアを体験できるのは15分間。時間がたつとタマゴが光って案内する。大阪・京都・奈良の3府県にまたがる関西文化学術研究都市(けいはんな学研都市)を舞台にした「けいはんな万博」が4月13日、大阪・関西万博にあわせて開●5月10日にパビリオンデーApr.2025 VOL.08Apr.2025 VOL.081212(ヘッダー抜いて)60mm 「けいはんな万博」もスタートゲームで新エネルギー体験タマゴづくし」の電力館

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